綿帆布とそれ以外の帆布の違いを教えてください。

トラックの幌(トラックシート)などに利用されている「エステル帆布」と呼ばれる生地と、「綿帆布」は素材自体が異なります。

純綿100%の帆布以外に、麻や化学繊維(ポリエステル、ナイロンなど)で織られた帆布がありますが、その中でも綿帆布を選ぶメリットのひとつは、化学繊維ではない天然素材のため口に入っても安心で、食品工場や、小さい子どもの集まる保育園などで利用できる点にあります。
ただし顔料などの問題があるため、染めた生地については利用を控えた方が良いでしょう。 生成りの生地で万全を期すなら、湯通しをすることで油分やワタのゴミを落とすことができます。

もともと帆布は生地自体に撥水性能があり、さらに防水加工を施して水濡れに強くなった綿帆布は古くからトラックシートとして利用されてきました。
現在では綿帆布にかわり防水性能の高いエステル帆布が流通していますが、綿帆布は通気性にすぐれているため、青果や花卉を運搬するトラックの幌としてあえて綿帆布を利用しているところも多くあります。
撥水性能と通気性のバランスは綿帆布がもっともすぐれており、防水性能を重視するならエステル帆布が選ばれます。 麻帆布は水濡れを気にせず通気性を求める衣料品やインテリアなどの用途で見かけることが多いでしょう。